祇園祭と山笠

祇園祭は、地域の平安無事・悪疫退散のため、京都において天禄元年(970年)に初めて行われました。
これに習い、各地に祇園祭が広まり、当地域での祇園祭は、元久二年(1205年 鎌倉時代初期)に祇園原の地で初めて行われたと伝えられています。
祇園祭に巡幸する旗笹山笠の始まりは、応永年間1394年頃(室町時代初期)と伝えられ、600年以上の歴史があります。
以来、室町文化を今日に伝え、祇園社は「八束髪(やつかひげ)神社」として祭りが続けられてきました。
山笠は、杉匂欄に八色の手長旗を立てた姿が本来の姿で、旗笹山笠の巡幸が終わると、美しい飾人形山笠に衣替えします。
前田地区では「本宮山笠」の他「一番山笠」、「二番山笠」、「桃園山笠」(※1)の全四基が建立され、平成十三年(2001年)にこの四基が北九州市無形民俗文化財「前田祇園山笠行事」として指定されました。
祇園祭発祥の地として祀られている、「八束髪神社」は、戦災でこの地の氏神様の「仲宿八幡宮」に御神霊を遷御されましたが、その後、祇園祭発祥の地に御分霊が祀られています。
(※1)桃園山笠は平成17年から休止中


八束髪神社

仲宿八幡宮

笹山笠(桃園山笠)

無形民俗文化財指定記念碑